為替相場 師Top > 伝説の相場師たち > リチャード・デニス

スーパートレーダーを養殖した男

 豪邸の中で大きな声が飛び交っています。
 どうやら議論しているようです。
 キラリと光っている頭の男が不満そうに言っています。
「うーん、やっぱり優れたトレーダーになるには
生まれつきの才能が必要だと思うけどなぁ」
 この男はウィリアム・エックハートと言います。
数学者であり、優れたトレーダーでもありました。

 まだ光るまでに到達していない男が声を荒げて反論しています。
「ちょっと待つんだ、ウィリアム。
世の中を良く見渡して見ろ、生まれつきのハゲがいるか?
ハゲになるには日々のストレスが積もり積もらないとだめなんだ。
それと同じように日々の鍛錬が積もり積もって優れたトレーダーになるんだよ」
 この男はリチャード・デニスと言います。
リチャードは数千ドルをニ億ドルにした男です。
 ウィリアムとリチャードはコンビを組んでいました。
そんな二人の興味は優れたトレーダーとは生まれつきの才能によるのか?
よらないのか?というものです。

 どちらが正しいかを試すためにリチャードはある賭けを持ち出します。
「よーし、賭けをしようじゃないか」
「どんな賭けだい?」
「簡単だよ。募集をかけて、集まった奴らを俺達で訓練する。
その訓練を受けて、優れたトレーダーが生まれれば、俺の勝ち。
生まれなければ、君の勝ちだ」
「面白そうだねー。いいよ」
「掛け金はいつもの額でいいか?」
「もちろん」
「よし、決まりだ!」


 それからすぐに募集を出しました。
その結果、千人以上もの応募が殺到しました。
 集まった人間はド素人中のド素人だったりしましたが、
リチャードは何のことはないと言う顔で十人を選び出し、
それに元々、目をつけていた三人を加えて訓練開始です。

 訓練は二週間という短期間で行われました。
 この間に授けられた技術はいかなるものだったかはわかりません。
ただ、この訓練を受けた彼らは優れたパフォーマンスを実現しました。
 リチャードの言っていた事は正しかったようです。
 その後、ウィリアムからリチャードに支払われた掛け金は
一ドル紙幣だったとも、百万ドルだったとも言われています。
一体いくらの賭けをしたんでしょうね。

 結局、才能なんて関係ないのかもしれません。






為替相場 師Top > 伝説の相場師たち > リチャード・デニス





当サイトの掲載している内容によって発生した
いかなる被害や損害も当サイトは賠償する責任を一切負いません。
当サイトの文章、内容の複製や画像の無断利用は一切禁止します。

Copyright (C) 2006 「為替の相場師」All Right Reserved.





SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送